
要約
長距離時系列のアライメントは、動画修復タスクにおいて極めて重要でありながらも、依然として大きな課題である。近年、いくつかの研究では、長距離アライメントを複数の部分アライメントに分割し、逐次的に処理するアプローチが試みられている。この手法は遠方の対応関係を効果的にモデル化する上で有用であるが、伝播メカニズムに起因する誤差の蓄積は避けがたい。本研究では、部分アライメントを段階的精緻化(gradual refinement)スキームで処理する、新たな汎用的な反復型アライメントモジュールを提案する。これにより、より正確な動き補償が実現される。さらに、アライメントの精度と時系列的一貫性を向上させるために、非パラメトリックな再重み付け手法を開発した。この手法では、空間的に各隣接フレームの重要性を適応的に評価し、集約処理を行う。提案する戦略により、動画超解像、ノイズ除去、ぼけ除去といった多様な動画修復タスクにおいて、複数のベンチマークで最先端の性能を達成した。本研究の実装コードは以下のURLから公開されている:\url{https://github.com/redrock303/Revisiting-Temporal-Alignment-for-Video-Restoration.git}。