2ヶ月前
アウトライン作成と充填:階層的なクエリグラフ生成による複雑な質問への回答
Yongrui Chen; Huiying Li; Guilin Qi; Tianxing Wu; Tenggou Wang

要約
クエリグラフ構築の目的は、自然言語の質問に応えるためにKG(Knowledge Graph)上で正しい実行可能なSPARQLを構築することである。最近の手法では、ニューラルネットワークに基づくクエリグラフランキングを使用して良好な結果が得られているが、より複雑な質問を処理する際には以下の3つの新しい課題が存在する:1) 複雑なSPARQL文法、2) 検索空間の巨大さ、3) 局所的な曖昧性を持つクエリグラフ。本論文では、新たな解決策を提供する。まず、各SPARQL節を頂点と辺からなる部分グラフとして扱い、クエリグラフの構造を記述する統一されたグラフガラムマール(AQG: Abstract Query Graph)を定義することで、クエリグラフを拡張する。これらの概念に基づいて、階層的な自己回帰デコーディングを行うことでクエリグラフを生成する新しい端から端までのモデルを提案する。上位レベルのデコーディングでは、AQGを制約として使用し、検索空間を削減し、局所的に曖昧なクエリグラフを解消する。下位レベルのデコーディングでは、事前に準備された候補から適切なインスタンスを選択し、AQG内のスロットを埋めることでクエリグラフ構築を達成する。実験結果は、当方法が複雑なKGQAベンチマークにおける最先端の性能(SOTA: State-of-the-Art)を大幅に向上させることを示している。事前学習済みモデルを使用することで、当方法の性能はさらに向上し、使用した3つのデータセットすべてでSOTAを達成している。