
要約
部分重複を伴う点群の剛体登録は、長年にわたり二段階の手順で解決されてきた従来の課題である:(a) 点群間の対応関係を特定すること;(b) これらの対応関係から信頼性の高いもののみをフィルタリングし、変換を推定すること。近年、これらの手順を深層ネットワークを用いて統合的に解決する手法が複数提案されている。本研究ではこうした先行研究を基盤とし、PCAMと呼ばれるニューラルネットワークを提案する。PCAMの核となる要素は、クロスアテンション行列の点毎積であり、これにより低レベルの幾何学的特徴と高レベルの文脈的情報を融合し、点対応関係を効果的に探索することが可能となる。さらに、これらのクロスアテンション行列は各層において点群間で文脈情報の交換を可能にし、重複領域内におけるより優れたマッチング特徴の構築を実現する。実験結果から、PCAMは、我々と同様に深層ネットワークを用いて(a)および(b)のステップを統合的に処理する手法の中で、最先端の性能を達成することが示された。本研究のコードおよび学習済みモデルは、https://github.com/valeoai/PCAM にて公開されている。