11日前

多様な人体運動予測のための滑らかなポーズシーケンス生成

Wei Mao, Miaomiao Liu, Mathieu Salzmann
多様な人体運動予測のための滑らかなポーズシーケンス生成
要約

近年、確率的運動予測(stochastic motion prediction)—すなわち、単一の過去のポーズ系列から複数の可能な未来の人体運動を予測する手法—の進展により、本物らしく多様な未来の運動を生成することが可能となり、さらには身体部位の運動を制御する能力も実現されている。しかし、このような成果を得るためには、最新の手法では多様性を実現するための複数のマッピングの学習と、制御可能な運動予測を実現するための専用モデルの構築が必要となる。本論文では、多様性と制御性の両方を統一的に扱う深層生成ネットワークを提案する。この目的のために、現実的な人体運動は有効なポーズの滑らかな系列から構成されるという直感を活用し、限られたデータ条件下では運動全体を学習するよりもポーズの事前分布(pose prior)を学習する方がはるかに取り扱いやすいことに着目した。そこで、身体部位ごとの運動を逐次的に予測する生成器を設計し、正規化フロー(normalizing flow)に基づくポーズ事前分布と、関節角度損失(joint angle loss)を導入することで、運動の現実性を実現した。本研究では、標準的なベンチマークデータセットであるHuman3.6MおよびHumanEva-Iを用いた実験により、本手法がサンプルの多様性および予測精度の両面で、既存の最先端手法を上回ることを示した。実装コードは以下のURLから公開されている:https://github.com/wei-mao-2019/gsps