17日前
単一画像のぼかし除去における粗いから細かいアプローチの再考
Sung-Jin Cho, Seo-Won Ji, Jun-Pyo Hong, Seung-Won Jung, Sung-Jea Ko

要約
粗いから細かい方向への戦略は、単一画像のぼかし除去ネットワークのアーキテクチャ設計において広く用いられてきた。従来の手法では、多スケールの入力画像を用いたサブネットワークを段階的に重ね、下位のサブネットワークから上位のサブネットワークへと徐々に画像の鮮鋭度を向上させる構成が採られているが、これにより必然的に高い計算コストが生じる。高速かつ高精度なぼかし除去ネットワーク設計を実現するため、本研究では粗いから細かい方向への戦略を再検討し、マルチインプットマルチアウトプットU-net(MIMO-UNet)を提案する。MIMO-UNetは以下の3つの特徴を持つ。第一に、MIMO-UNetの単一エンコーダは多スケールの入力画像を受け取り、学習の難易度を軽減する。第二に、単一のデコーダが異なるスケールの複数の復元画像を出力することで、一つのU字型ネットワーク内で複数段階のU-netの挙動を模倣する。第三に、非対称な特徴融合機構を導入し、多スケール特徴を効率的に統合する。GoProおよびRealBlurデータセットにおける広範な実験結果から、提案手法が精度および計算複雑度の両面で最先端手法を上回ることが示された。研究目的での利用を目的として、ソースコードは https://github.com/chosj95/MIMO-UNet にて公開されている。