3ヶ月前

人物再識別のためのインスタンスレベルの空間時系列パターン学習

Min Ren, Lingxiao He, Xingyu Liao, Wu Liu, Yunlong Wang, Tieniu Tan
人物再識別のためのインスタンスレベルの空間時系列パターン学習
要約

人物再識別(Person re-identification, Re-ID)は、分散したカメラ間で人物を照合することを目的としている。従来のRe-ID手法は、視覚的表現学習と画像検索として問題を定式化しており、その精度は検索空間の大きさに大きく影響を受ける。空間時系列情報は、関係のない負例サンプルを効果的に除外し、Re-IDの精度を顕著に向上させることを実証されている。しかし、現存する空間時系列的Person Re-ID手法は依然として粗雑であり、空間時系列情報の活用が十分に行われていない。本論文では、人物再識別精度を向上させるために、インスタンスレベルかつ空間時系列的非混合型再識別手法(Instance-level and Spatial-Temporal Disentangled Re-ID, InSTD)を提案する。本研究で提案するフレームワークでは、移動方向など個人特有の情報を明示的に考慮することで、検索空間をさらに狭めることを実現している。さらに、空間時系列的転移確率を同時分布から周辺分布に分離することで、外れ値のモデル化も効果的に行えるようになっている。豊富な実験分析を通じて、本手法の優位性を示し、その背後にあるインサイトも明らかにしている。提案手法はMarket-1501データセットでmAP 90.8%、DukeMTMC-reIDデータセットで89.1%を達成し、それぞれベースラインの82.2%および72.7%から大幅に向上した。また、人物再識別におけるより良いベンチマークの提供を目的として、本論文と併せてDukeMTMC-reIDのクリーン化されたデータリストを公開する:https://github.com/RenMin1991/cleaned-DukeMTMC-reID/