16日前
複数対象追跡における軌道推定のための混合密度ネットワーク
Andreu Girbau, Xavier Giró-i-Nieto, Ignasi Rius, Ferran Marqués

要約
複数対象追跡は、遮蔽、再識別、IDの混同といった状況に直面する課題を抱えており、軌道情報の活用によりこれらを緩和できる可能性がある。物体の後方位置を把握することで、これらの困難な状況の解消や曖昧性の解消が可能となる。本研究では、軌道推定が追跡性能において重要な要素となり得ることを示し、従来のオブジェクト追跡器に組み込むことのできる汎用モジュールとして、再帰型混合密度ネットワークに基づく軌道推定器「TrajE」を提案する。複数の軌道仮説を生成するために、本手法はビームサーチを用いる。また、同じ推定された軌道に基づき、遮蔽が発生した後にトラックを再構成する手法も提案する。TrajEを最先端の追跡アルゴリズムであるCenterTrack [63] および Tracktor [3] に統合した結果、MOTChallenge 2017テストセットにおいて、それぞれMOTAスコアが6.3点、0.3点向上し、IDF1スコアも1.8点、3.1点向上した。これにより、CenterTrack+TrajEの構成は新たな最先端性能を達成した。