
要約
ドキュメントレベルの関係抽出(DocRE)モデルは、一般的にグラフネットワークを用いて、ドキュメント内における一対のエンティティ間の関係に関する推論スキル(例:パターン認識、論理的推論、コアファレンス推論など)を間接的にモデル化する。本論文では、ドキュメント内の各エンティティ対間におけるこれらの推論スキルの経路を明示的にモデル化する新たな判別型推論フレームワークを提案する。これにより、構築されたグラフおよび各エンティティ対に対するベクトル化されたドキュメント文脈を基に、異なる推論経路の関係確率分布を推定する判別型推論ネットワークを設計し、関係を認識する。実験結果により、本手法は大規模なDocREデータセットにおいて、従来の最先端手法を上回る性能を達成した。コードは公開されており、https://github.com/xwjim/DRN にて入手可能である。