11日前
Grad-TTS:音声合成のための拡散確率モデル
Vadim Popov, Ivan Vovk, Vladimir Gogoryan, Tasnima Sadekova, Mikhail Kudinov

要約
最近、ノイズ除去型拡散確率モデルおよび生成的スコアマッチングは、複雑なデータ分布のモデリングにおいて高い可能性を示しており、確率微分計算はこれらの技術を統一的な視点から捉える手段を提供し、柔軟な推論スキームの実現を可能にしている。本論文では、エンコーダが予測するノイズをテキスト入力と整合させるためのモノトニックアライメントサーチ(Monotonic Alignment Search)を用いて徐々に変換し、メルスペクトログラムを生成するスコアベースのデコーダを備えた新たな音声合成モデル「Grad-TTS」を提案する。確率微分方程式の枠組みにより、従来の拡散確率モデルを、異なるパラメータを持つノイズからのデータ再構成という状況に一般化でき、音質と推論速度のトレードオフを明示的に制御することで、再構成プロセスの柔軟性を実現する。主観的な人間評価において、Grad-TTSは平均意見スコア(Mean Opinion Score)の観点から最先端の音声合成手法と競合する性能を示した。コードは近日中に公開予定である。