
要約
近年の深層学習に基づく lane 検出手法は、大多数のシナリオにおいて優れた成果を上げているが、複雑なトポロジーを持つ車線線に対しては依然として課題を抱えている。本研究では、車線インスタンスをまず検出し、その後各インスタンスに対して動的に線形状を予測する、新たなトップダウン型の車線検出手法である CondLaneNet を提案する。車線インスタンスレベルでの識別困難を解決するために、条件付き畳み込み(conditional convolution)と行ごとの定式化(row-wise formulation)を基盤とする条件付き車線検出戦略を導入した。さらに、密集した車線や分岐車線など、複雑なトポロジーを持つ車線線の検出に課題を克服するため、再帰的インスタンスモジュール(Recurrent Instance Module; RIM)を設計した。エンドツーエンドのパイプラインにより後処理が最小限で済むことから、リアルタイム性を実現している。本手法は、車線検出の3つのベンチマークデータセットにおいて広範な評価を実施した結果、すべてのデータセットで最先端の性能を達成した。特に、精度と効率の両立が図られており、CULaneデータセットにおいては78.14のF1スコアと220 FPSの処理速度を達成した。本研究のコードは、https://github.com/aliyun/conditional-lane-detection にて公開されている。