
要約
車両再識別(Vehicle Re-Identification, V-ReID)は、異なるカメラ視点から取得された画像間で同一の車両を関連付ける重要なタスクである。多くの研究では、車両の属性(例:色や車種)を活用してV-ReIDの性能を向上させようとしているが、属性関連モジュールと最終的なV-ReIDタスクとの間には、有効な相互作用が不足している場合が多い。本研究では、車両属性(色や車種など)から判別性の高い情報を効率的に抽出するための新しい手法を提案する。具体的には、識別に有用な特徴と属性特徴を同時に抽出する「AttributeNet(ANet)」を導入し、ReIDに有益な属性特徴を抽出して一般ReID特徴に統合することで、相互作用を実現する。さらに、一般ReID特徴に属性特徴を加えた後の特徴が、元の一般ReID特徴よりもより判別性が高いことを促す「改善制約(Amelioration Constraint, AC)」を提案する。本フレームワークの有効性は、3つの困難なデータセット上で検証された。実験結果から、本手法が最先端の性能を達成することが示された。