17日前
深層学習アンサンブルモデルを用いた肩関節X線画像の分類
Fatih Uysal, Fırat Hardalaç, Ozan Peker, Tolga Tolunay, Nil Tokgöz

要約
肩関節は体の他の関節に比べて可動域が広いため、さまざまな理由で骨折が発生する。このような骨折の診断には、X線(X-ray)、磁気共鳴画像法(MRI)、またはコンピュータ断層撮影(CT)から得られたデータが用いられる。本研究では、人工知能を活用してX線装置で撮影された肩関節画像を「骨折」「非骨折」に分類することで、医師の診断を支援することを目的としている。この目的のため、筋骨格画像データセット(MURA)上で、26種類の深層学習ベースの事前学習モデルの肩関節骨折検出性能を評価し、2種類のアンサンブル学習モデル(EL1およびEL2)を構築した。使用した事前学習モデルには、ResNet、ResNeXt、DenseNet、VGG、Inception、MobileNetおよびそれらのスパイラル全結合層(Spinal FC)を搭載したバージョンが含まれる。性能が最も優れた事前学習モデルを用いて構築されたEL1およびEL2モデルにおいて、テスト精度はそれぞれ0.8455、0.8472、CohenのKappa係数は0.6907、0.6942、受信者操作特性曲線(ROC)下の骨折クラスに関連する面積(AUC)は0.8862、0.8695を達成した。合計28種類の分類を比較した結果、EL2モデルで最も高いテスト精度およびCohenのKappa値が得られ、EL1モデルで最も高いAUC値が得られた。