
要約
LiDARを用いた3Dオブジェクト検出は自動運転において重要な課題であり、従来のアプローチは遠方や隠蔽されたオブジェクトの点群が疎で不完全であるという課題に直面している。本論文では、こうした課題に対処するため、二段階型の新規アプローチであるPC-RGNNを提案する。第一に、元の構造を保持しつつ、高品質な密集点群と全体的な視点を回復するための点群補完モジュールを導入する。第二に、局所-グローバルな注目機構とマルチスケールグラフに基づくコンテキスト集約を用いて、点同士の関係を包括的に捉えるグラフニューラルネットワークモジュールを設計する。これにより、エンコードされた特徴量の表現力が顕著に強化される。KITTIベンチマーク上での広範な実験の結果、本手法は従来の最先端手法と比べて顕著な性能向上を達成し、その有効性が示された。