
要約
自然災害(地震、ハリケーンなど)が発生した際には、迅速かつ効果的な対応が求められる。効果的な対応を実施する前に、衛星画像を用いた建物被害の評価が不可欠である。高解像度の衛星画像は、災害発生前の状況と発生後の状況を詳細に捉えており、分析に必要な豊富な情報を提供する。しかし、既存の多くは災害前後画像を単に入力として用いるにとどまり、それらの画像間の相関関係を十分に考慮していない。本論文では、災害前後画像間の相関関係をより効果的に捉えるため、新たなクロスディレクショナル融合戦略を提案する。さらに、難易度の高いクラス(hard classes)に対処するため、データ拡張手法CutMixを活用する。提案手法は、大規模な建物被害評価データセットであるxBDにおいて、最先端の性能を達成した。