
要約
人物再識別の文脈において、適応型L2正則化機構を提案する。従来の研究では、訓練過程全体にわたり一定の値を維持する手動で選定された正則化係数を用いることが一般的である。本研究では、このような従来手法とは異なり、正則化係数を逆伝播によって適応的に更新する手法を提案する。この実現には、正則化係数として学習可能なスカラー変数を導入し、さらにその値をスケーリングされたハードシグモイド関数に通すことで、動的に調整可能な正則化強度を実現している。Market-1501、DukeMTMC-reID、MSMT17の3つのデータセットにおける広範な実験により、本フレームワークの有効性が検証された。特にMSMT17(人物再識別における最大規模のデータセット)において、最先端の性能を達成した。ソースコードは公開されており、https://github.com/nixingyang/AdaptiveL2Regularization にて入手可能である。