11日前
RGB-D顕著オブジェクト検出のための両側注意ネットワーク
Zhao Zhang, Zheng Lin, Jun Xu, Wenda Jin, Shao-Ping Lu, Deng-Ping Fan

要約
現在の多数のRGB-D顕著オブジェクト検出(SOD)手法は、深度画像を活用する際、主に前景領域に注目している。しかし、従来のSOD手法において、背景領域も優れた性能を発揮するために重要な情報を提供している。前景および背景領域における顕著情報のより良い探索を図るため、本稿ではRGB-D SODタスク向けに、双方向注意ネットワーク(BiANet)を提案する。具体的には、前景優先(FF)注意と背景優先(BF)注意という補完的な注意メカニズムを備えた双方向注意モジュール(BAM)を導入する。FF注意は徐々に精度を高めるスタイルで前景領域に注目する一方、BF注意は背景領域に潜在的に有用な顕著情報を回復する。提案するBAMモジュールの恩恵により、BiANetはより意味のある前景および背景の手がかりを捉え、前景と背景領域間の不確かな詳細部分の精緻化にさらに注目を向けることができる。さらに、マルチスケール技術を活用してBAMを拡張することで、より高いSOD性能を実現した。6つのベンチマークデータセットにおける広範な実験結果から、本手法は他の最先端RGB-D SOD手法と比較して、客観的指標および主観的視覚評価の両面で優れた性能を示した。また、NVIDIA GeForce RTX 2080Ti GPUを用いた実験では、224×224サイズのRGB-D画像に対して最大80fpsの処理速度を達成した。包括的な消去実験により、本研究の貢献が裏付けられた。