
要約
監視映像における異常検出は、近年注目を集めている分野である。動画監視のような高次元応用においては、継続的学習(continual learning)が重要な課題となる。現在の最先端の深層学習手法は、既存の公開データセット上では優れた性能を発揮するものの、計算コストおよびストレージの制約により、継続的学習フレームワークでは機能しない。さらに、オンラインでの意思決定はこの分野において重要な要素であるが、ほとんど無視されている。こうした研究上のギャップに着目し、本研究では、転移学習(transfer learning)と継続的学習を組み合わせた、監視映像向けのオンライン異常検出手法を提案する。この手法により、学習の複雑さを顕著に低減するとともに、災害的忘却(catastrophic forgetting)を回避しつつ、最新のデータから継続的に学習する仕組みを提供する。提案手法は、ニューラルネットワークベースのモデルの特徴抽出能力を活用して転移学習を実現し、統計的手法による異常検出の継続的学習能力を活かすことで、効果的な異常検出を実現する。