17日前
f-BRS:インタラクティブセグメンテーションにおけるバックプロパゲーションによるリファインメントの再考
Konstantin Sofiiuk, Ilia Petrov, Olga Barinova, Anton Konushin

要約
深層ニューラルネットワークは、インタラクティブセグメンテーションの主流的手法として広く採用されている。本研究の実験結果から明らかなように、一部の画像においては、わずかなクリックで訓練済みのネットワークが正確なセグメンテーション結果を提供するが、未知のオブジェクトに対しては、大量のユーザー入力を行っても満足のいく結果を得られない場合がある。近年提案されたバックプロパゲーションによる精緻化(Backpropagating Refinement Scheme: BRS)は、困難なケースにおいて顕著に高い性能を発揮する最適化問題を定式化している。一方で、BRSは深層ネットワークに対して複数回の順伝播および逆伝播を実行する必要があるため、他の手法と比較して1クリックあたりの計算コストが著しく増加するという課題を抱えている。本研究では、ネットワーク入力ではなく補助変数に関する最適化問題を解くことで、BRSの計算負荷を大幅に削減するf-BRS(Feature Backpropagating Refinement Scheme)を提案する。f-BRSは、ネットワークの一部のみに順伝播および逆伝播を実行すればよく、効率的な計算が可能となる。GrabCut、Berkeley、DAVIS、SBDの各データセットにおける実験結果から、従来のBRSと比較して1桁低い1クリックあたりの処理時間で、新たなSOTA(最先端)性能を達成した。コードおよび学習済みモデルは、https://github.com/saic-vul/fbrs_interactive_segmentation にて公開されている。