要約
本研究では、主に非一様な球体である高速移動物体を、全6自由度（6DoF）で追跡する新たな手法を提案する。この手法は、動画フレームの露光時間の分数単位という極めて短い時間ステップで、物体の3次元運動軌道、3次元姿勢、および物体の外観変化を同時に推定する。フレーム内での物体位置推定および外観推定により、現実的な時間的スーパーレゾリューションと高精度な形状推定が可能となる。本手法は「TbD-3D（3次元ブレ除去による追跡）」と命名され、局所的なブレ除去とマットング問題を同時に解く新しい再構成アルゴリズムに基づいている。3次元回転の推定は、再投影誤差を最小化する手法により実現される。第二の貢献として、外観およびカメラに対する距離が変化する高速移動物体を含む、新たな挑戦的なデータセットを提示する。本データセットは、フレーム露光間のラグがゼロの高速カメラによる記録を用いて作成され、異なるフレームレートの動画を、真値としての軌道と姿勢ラベル付きで提供している。