16日前
InteractE:特徴の相互作用を増加させることによる畳み込みベースの知識グラフ埋め込みの改善
Shikhar Vashishth, Soumya Sanyal, Vikram Nitin, Nilesh Agrawal, Partha Talukdar

要約
既存の多数の知識グラフは不完全性を抱えているが、既知の事実に基づいて欠落しているリンクを推論することで、この問題を緩和できる。このような推論を実現する代表的な手法の一つとして、エンティティおよび関係の低次元埋め込み(embedding)を生成し、それらを用いて推論を行う方法がある。近年提案されたConvEは、エンティティおよび関係の埋め込みを2次元に再形状化し、その上で畳み込みフィルタを適用することで、各要素間の豊かな相互作用を捉えることを目指している。しかし、ConvEが捉えることのできる相互作用の数には限界がある。本研究では、こうした相互作用の数を増加させることによるリンク予測性能への影響を分析し、その観察結果をもとに「InteractE」を提案する。InteractEは、特徴の順列(feature permutation)、新たな特徴再形状手法、および円周畳み込み(circular convolution)という3つの鍵となるアイデアに基づいている。広範な実験の結果、InteractEはFB15k-237において最先端の畳み込み型リンク予測ベースラインを上回ることが確認された。さらに、FB15k-237、WN18RR、YAGO3-10の各データセットにおいて、ConvEに対してそれぞれ9%、7.5%、23%高いMRRスコアを達成した。これらの結果は、本研究の中心的な仮説——すなわち、特徴間の相互作用を増やすことがリンク予測性能の向上に寄与する——を裏付けている。本研究では、再現性のある研究を促進するため、InteractEのソースコードを公開する。