2ヶ月前
CIA-Net: 輪郭情報を利用した堅牢な核のインスタンスセグメンテーション
Yanning Zhou; Omer Fahri Onder; Qi Dou; Efstratios Tsougenis; Hao Chen; Pheng-Ann Heng

要約
核のインスタンスを正確にセグメンテーションすることは、細胞の推定やその後の診断および治療のために豊富な特徴を抽出するコンピュータ支援画像解析において重要なステップです。しかし、核のクラスタの広範な存在と、異なる臓器間での大きな形態学的変異により、核のインスタンスセグメンテーションは過分割または欠分割に脆弱であるという課題が依然として残っています。さらに、主観的なアノテーションと誤ラベリングが避けられないため、ネットワークは信頼性のあるサンプルから学習できず、未知の臓器核を堅牢にセグメンテーションする一般化能力が低下します。これらの問題に対処するために、我々は新しい深層ニューラルネットワークである輪郭認識情報集約ネットワーク(Contour-aware Informative Aggregation Network: CIA-Net)を提案します。このネットワークには、2つのタスク固有デコーダ間で多段階の情報集約モジュールが搭載されており、独立したデコーダではなく、核と輪郭間の空間的および質感的な依存関係を双方向に集約することでその利点を利用します。また、我々は新しい平滑化された切り捨て損失関数を提案し、外れ値からの擾乱を軽減するために損失を調整します。これにより、ネットワークは信頼性があり情報量が多いサンプルから学習に焦点を当てることができ、本質的に一般化能力が向上します。2018年のMICCAIチャレンジ「多臓器核セグメンテーション」における実験結果は、提案手法の有効性を証明しており、他の35チーム全てに対して有意な差で優れた性能を示しました。