
要約
畳み込みニューラルネットワーク(CNN)は、高光譜センシング画像(HSI)の分類において優れた性能を達成しましたが、CNNはスペクトルを順序のないベクトルとして扱います。このため、スペクトルを系列データとして考慮する再帰型ニューラルネットワーク(RNN)がHSI分類に適用されるようになりました。RNNは系列データの処理に長けていますが、長い系列タスクでは訓練が難しく、期待したほど効果的ではありません。また、RNNでは空間的なコンテキスト特徴が考慮されていません。本研究では、並列GRU(Parallel-GRU)を用いた短縮空間・スペクトルRNN(St-SS-pGRU)を提案し、HSI分類に適用します。短縮RNNはバンドごとのRNNよりも効率的で訓練しやすいです。さらに、畳み込み層と組み合わせることで、St-SS-pGRUモデルはスペクトル特徴だけでなく空間特徴も考慮します。これにより、より優れた性能が得られます。並列GRUというアーキテクチャも提案され、St-SS-pGRUに適用されています。このアーキテクチャにより、モデルの性能が向上し、より堅牢になります。