
要約
単語意味解釈(Word Sense Disambiguation, WSD)は、特定の文脈において多義語の正しい意味を特定することを目指しています。WordNetなどの言葉のリソースは、知識ベースの手法におけるWSDに非常に役立つことが証明されています。しかし、従来のWSD用ニューラルネットワークは大量のラベル付きデータ(文脈)に依存しており、意味定義(glosses)のような言葉のリソースを無視していました。本論文では、目標単語の文脈と意味定義を統一的なフレームワークに統合することで、ラベル付きデータと言葉の知識を十分に活用することを目的としています。したがって、GAS(Gloss-Augmented WSD Neural Network)というモデルを提案します。GASは目標単語の文脈と意味定義を共同で符号化し、改善されたメモリネットワークフレームワークを使用してこれらの間の意味関係をモデル化します。これにより、以前の監督学習手法と知識ベースの手法の壁が打ち破られます。さらに、WordNetを通じた意味関係を利用して目標単語の元々の意味定義を拡張し、意味定義情報を豊かにしました。実験結果は、私たちのモデルがいくつかの英語全単語WSDデータセットで最先端システムを超えることを示しています。