
要約
深層畳み込みネットワークは、画像生成と復元のための人気のあるツールとなっています。一般的に、その優れた性能は多数のサンプル画像から現実的な画像事前分布を学習する能力に帰されます。しかし、本論文では、それとは対照的に、ジェネレーターネットワークの構造自体が学習前の低レベルな画像統計情報を大いに捉えるのに十分であることを示します。そのためには、ランダム初期化されたニューラルネットワークが標準的な逆問題(ノイズ除去、超解像度化、欠損補完)において優れた結果をもたらす手作りの事前分布として使用できることを示します。さらに、同じ事前分布を使用して深層ニューラル表現を逆変換し、診断を行うことができることや、フラッシュあり・なし入力ペアに基づいて画像を復元することも可能であることを示します。本手法は多様な応用を持つだけでなく、標準的なジェネレーターネットワークアーキテクチャによって捉えられる誘導バイアスにも注目しています。また、深層畳み込みネットワークを使用した学習ベースの方法と自己相似性などの手作りの画像事前分布に基づく学習フリーの方法という、非常に人気のある2つの画像復元手法の間のギャップを埋めています。コードおよび補足資料は以下のURLで入手可能です: https://dmitryulyanov.github.io/deep_image_prior 。