2ヶ月前
ギガピクセル病理画像におけるがん転移の検出
Liu, Yun ; Gadepalli, Krishna ; Norouzi, Mohammad ; Dahl, George E. ; Kohlberger, Timo ; Boyko, Aleksey ; Venugopalan, Subhashini ; Timofeev, Aleksei ; Nelson, Philip Q. ; Corrado, Greg S. ; Hipp, Jason D. ; Peng, Lily ; Stumpe, Martin C.

要約
毎年、米国で23万以上の乳がん患者の治療方針は、がんが乳房から転移しているかどうかにかかっています。現在、転移の検出は病理学者が広範な生物組織をレビューすることで行われています。このプロセスは労力がかかるだけでなく、誤りを起こしやすいです。本研究では、100,000 x 100,000ピクセルのギガピクセル顕微鏡画像において、100 x 100ピクセル程度の小さな腫瘍を自動的に検出し位置特定するためのフレームワークを提案します。当方法は畳み込みニューラルネットワーク(CNN)アーキテクチャを利用しており、Camelyon16データセットにおける困難な病変レベルでの腫瘍検出タスクで最先端の結果を得ています。画像あたり8つの偽陽性の場合、当方法では92.4%の腫瘍を検出しており、これまでの最良の自動化手法による82.7%と比較して優れています。対照として、人間の病理学者が網羅的な探索を行った場合でも感度は73.2%でした。当方法はCamelyon16テストセットおよび独立した110枚のスライドセットにおいてともに97%を超える画像レベルでのAUCスコアを達成しています。さらに、Camelyon16トレーニングセット内の2枚のスライドが正常と誤ってラベル付けされていたことを発見しました。当手法は転移検出における偽陰性率を大幅に低減する可能性があります。