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Aidan P. Thompson H. Metin Aktulga Richard Berger Dan S. Bolintineanu W. Michael Brown Paul S. Crozier et al

要約
2004年にオープンソースとして公開された古典的分子動力学シミュレータLAMMPSは、原子スケールからミクロスケール、連続体スケールまで広範な長さスケールにおける材料の粒子ベースモデリングに広く用いられるツールとなった。その人気の理由として、さまざまな材料に適した多様な粒子間相互作用モデルの提供、単一CPUコアから最大規模のアクセラレータ搭載スーパーコンピュータまで、あらゆるプラットフォームでの実行が可能であること、さらにユーザーが入力スクリプトを用いるか、あるいは新しい原子間ポテンシャル、制約条件、診断機能、その他のモデルに必要な機能をコードで追加することで、シミュレーションの詳細を自由に制御できることにある。その結果、数百人の開発者がLAMMPSに新たな機能を貢献し、2004年の約5万行のコードから現在では100万行規模にまで拡大している。本論文では、LAMMPSで用いられるいくつかの基本的アルゴリズムと、ユーザーおよび開発者にとって柔軟性をもたらした設計戦略について述べる。また、このような柔軟性を活かして実現された最近の機能拡張、たとえば動的負荷分散、実時間可視化、磁気スピンダイナミクスモデル、量子精度を達成する機械学習原子間ポテンシャルなどについても紹介する。