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サム・アルトマン、商標戦争を公開:「io」をめぐるOpenAIとIyoの法的対立

20時間前

OpenAI CEOサム・アルトマンが、ライバル企業であるIyoとの商標戦争の背景にある非公開の会話を公開した。先週火曜日、アルトマンはX(旧Twitter)上で、アルトマンと听力デバイススタートアップIyoの創業者ジェイソン・ルゴロ間のメールのスクリーンショットを投稿した。これらのメールでは、主に友好的な交渉が行われている様子が伺える。3月4日、ルゴロは「AIとオーディオ硬件の会社iyOに1,000万ドルの投資をご検討いただけないでしょうか?われわれは2018年からこの問題に取り組んでいて、最高のハードウェアインターフェースをAIエージェントのために設計しています」と提案していた。アルトマンは、自社が競合製品を開発しているため、投資は見合わせると回答した。 さらに、ルゴロはアルトマンにコラボレーションの可能性について質問。アルトマンは元アップルデザイナーのジョニー・アイブがプロジェクトを率いていることを伝え、「彼に相談すると良い」と答えた。先月、OpenAIはアイブのAIハードウェア会社を約6250億円で買収したことが明らかになった。 5月23日、OpenAIがIyoやルゴロと競合する「io」の名称を正式に発表した数日後、ルゴロはアルトマンに「いわゆるダビッドとゴリアテ状況に非常に脆弱だ」という切々たるメールを送信。「直接意見を聞きたかった」と述べていた。しかし、同日にOpenAIのプロダクトVPピーター・ウェリンダーは、「Iyoの製品との親和性は高くないと感じました」との返答。製品に十分な信頼性がないとも指摘している。 6月9日、IyoはOpenAIに対して商標侵害を理由に訴訟を起こし、同月22日にOpenAIは裁判所の仮処分により「io」ブランドを削除せざるを得なかった。訴訟文書では、ルゴロらが2022年にアルトマンの投資会社とアイブのLoveFromデザイン会社とミーティングを持ったことが記載されており、これによりIyoの技術と予定製品の情報を共有した可能性があると主張している。 アルトマンはX上での投稿で、「ルゴロには私たちが彼の会社を競合とみなすことを明示的に伝えたのに、今回の訴訟は愚かで残念だ」と述べた。一方、ルゴロは「私は公正に競争したいだけだ、ただし私たちの名前を使用してほしくない」と応えた。また、ルゴロはアルトマンとの関係について、「競合するプロジェクトを展開すると知らされたときの失望感は相当なものだった」と述べ、自社の情報をオープンにしてしまったことを悔やんでいる。 OpenAIはIyoの請求は根拠がなく早まったものだと主張し、訴訟の却下を求めている。また、アイブとの取引が継続していることも強調している。この商標戦争は、両社の製品開発と市場戦略に大きな影響を与える可能性があると、業界内の専門家からは見られている。OpenAIは、今後のリリースに向けて引き続き慎重に対応していく意向だ。

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