GoogleのVeo 3がハリー・ポッター風Vlogを生み出し、1500万ビュー超の大ブレイクを遂げる

Googleの新しい VIDEO GENERATION MODEL （Veo 3）による『ハリー・ポッター』風ビデオログ（以下、vlog）が話題を集めています。この現象は「Vlogworts」と呼ばれ、一部のクリエイターやファンによって TikTok で急速に拡大しています。たった2週間で1500万回以上視聴されたHarry Potter vlogのアカウントが登場し、YouTubeでも同様の内容が増えています。 Veo 3は、ユーザーが好きなキャラクターを利用してリアリティのあるvlogを生成できるため、人気シリーズやアニメのファンにとっては魅力的なツールとなっています。これにより、ファンフィクションだけでなく、そのファンフィクションを動画で視覚化できるようになりました。例えば、『ストームトルーパーの日常』vlogと同じ手法で、『ハリー・ポッター』のキャラクターが現代の日常生活を語るvlogが生まれています。 ただし、この現象にはいくつかの問題点があります。まず、著作権違反の懸念が挙げられます。多くの動画生成モデルは、著作権で保護されたコンテンツを使って訓練されている可能性が高く、Veo 3也不例外です。さらに、TikTokなどでこれらのvlogから収益を得ることが可能となったことで、法的な問題がより深刻になっています。キャラクターの類似像や物語を無断で使用して収益化することは、IP（知的財産）の所有者や役者にとっては受け入れがたい状況となるでしょう。 PJ Ace氏は、GTA風の広告をVeo 3で作成したことから、「ハリー・ポッターのvlogがHBOの9億ドルもの予算を投じた『ハリー・ポッター』再演出より人気になる」と予測しています。今後、スタジオが新たなIP（知的財産）を使った同様のコンテンツ制作に取り組む可能性も考えられます。 しかし、著作権の観点から、このようなコンテンツの人気が長く続くとは限らないでしょう。既存のIPを使用した動画生成は、法的な制約に直面する可能性が高いため、クリエイターや視聴者はこの現象をエンジョイする余裕もまた、限られているかもしれません。 Veo 3の利用は、著作権の保護とクリエイティブな自由のバランスをいかに取るかという新たな課題を投げかけています。動画生成モデルが持つ可能性と法的リスクを考える重要性が高まっています。 GoogleのVeo 3は、映画やテレビ番組、アニメなどの二次創作を簡単に行える強力なツールですが、利用には十分な注意が必要です。