テスラのロボタクシー、6月22日オースティン展開に政治的障壁cade 法整備を求める議員らが立ち塞がる

テスラのロボットタクシーの6月22日のオースチン展開が新たな課題に直面している。テキサス州議会下院と上院の7人の議員が6月11日、テスラへの書簡に署名し、9月1日に施行予定の自律走行車に関する新たな規制が適用されるまで、ロボットタクシーの展開を遅らせるよう求めた。 この新規制では、自律運転車両の texas 法に基づく登録、特定の安全基準や車両基準の遵守などが要求される。さらに、自律車両を運用する企業には、公共安全省に対して、緊急時の対応マニュアルを提出することが義務付けられる。テスラは、オースチンでの自律走行サービス開始時に新法に準拠することが確実に証明されれば、まだ6月22日での展開を続行できることが述べられている。 共和党議員のヴィッキー・グウィンは CBS オースチンに対する取材で、テスラの自動運転システムの安全性について懸念を表明。「まだ準備ができていないのではないか」との見方を示し、より多くの作業が必要だと述べている。一方で、テスラCEOのイーロン・マスクは、同社の完全自動運転車両が過去1か月間、オースチンの市街地でテストを行っていることを明らかにした。6月10日には、公開道路でドライバーなしのテスラModel Yが目撃されている。 また、「夜明けプロジェクト」（The Dawn Project）による安全性テストにおいて、完全自動運転モードのテスラModel Yがスクールバス停標識と子供の着ぐるみを見落として停車しなかったことも報告された。これは、テスラの自動運転技術の安全性に対する疑問を再燃させ、議員らの懸念を強めている。 マスク自身でも、安全性に神経質になるためロボットタクシーの展開時期が変わる可能性を認めている。「我々は安全性について異常に慎重なので、時期は変更されるかもしれません」と彼はX（旧称Twitter）で発言している。しかし、ロボットタクシーの展開はテスラにとって重要な出来事であり、投資家の信頼を得て自動運転競争でリードを奪う機会になる。 現在、テキサス州には自動運転車両に関する規制がほとんど存在せず、これはテスラにとって有利である。もし展開が予定通り進めば、トヨタのウエイモやアマゾンのズーク、VWおよびヒュンダイが支援する企業の自律車両とともに、オースチンの道路上をテスラのロボットタクシーが動くことになる。ウエイモは今年3月以来、UBERとの提携のもと、オースチンで自律走行配車サービスを提供している。 テスラについては、株式市場で高い評価を受けているが、競争相手との差別化に今回のロボットタクシーの展開は欠かせない要素となっている。議員たちからの懸念に対し、今後テスラがどのような対応措置を講じるかが注目される。