AIがASMRにも侵入、Veo 3による生成コンテンツの波は止まらない
AI生成の波がASMRにも到達、「本物」の体験は守れるか? Veo 3というAIツールが、近年生成映像の世界を席巻し、YouTubeコンテンツに注目を寄せています。ハリー・ポッターのVlogから通り行く人々へのインタビューや開封動画まで、幅広いジャンルでAI生成コンテンツが広まっています。中でも、特に印象的な動きを見せているのがAI ASMR(音响療法)。ASMRコンテンツの愛好家としても知られるジャスティン・ムーアさんがTwitter上で報告しています。 ムーアさんは自身の経験を通じて「AI ASMRの質が著しく向上している」と指摘。AIが生成する「Is It Cake?」風の動画では、物体をスプーンですくう音や視覚効果が“何とも満足感を誘う”と評します。しかし、彼の反応は冷や汗ものでした。「このケチャップボトルこそ、私の脳だったかもしれない——そうなる前にAIによる『精神手術』を受けたい」と彼は皮肉を交えて述べています。 それでは、なぜムーアさんはAI ASMRに対してこんなに強く反発するのでしょうか?彼はASMRを利用することでストレス解消や睡眠の援助を得ています。そしてAIがそのようなパーソナルな体験を踏み荒らすことに戸惑っているのです。彼はAIの有用性を認めつつも、それが個々の体験や情緒にまで入り込むことに不安を感じているよう。「大抵の事にはAIを使いたいけれど、それが眠りにつくための音響療法まで及ぶなら勘弁してほしい」と語ります。 現在のビデオ生成技術は聖域なく進化しています。著名な著作権、ハリウッド俳優たちの全面的な拒否、そして広告業界の貪欲な導入——全てがAIの時代に迎えられるのです。ムーアさんの心境は複雑ですが、これからはAI生成の「静かに包み込む音」に耳を傾けるしかないかもしれません。しかし、彼は「Slopville行き電車が最終到着したら、必ず叫んで起こしてほしい。私は少し不思議なマカロンを見に行くところだ」と、ユーモラスに締めくくっています。