IonQがID Quantiqueを株式過半数で取得　量子ネットワークと安全通信のリーダーポジション強化 2023年2月に合意した契約に基づき、米国のQuantum（量子）コンピューティング企業IonQ（NYSE: IONQ）は、スイスの量子安全ネットワークと量子検出システムの世界的リーダーであるID Quantique（IDQ）の株式過半数を取得しました。この戦略的ステップにより、IonQの製品ポートフォリオには、IDQの量子鍵配送（QKD）、量子乱数ジェネレーター（QRNG）、および単一光子検出器が追加されます。さらに、IDQから近い300件の特許が移管され、IonQが保有する特許総数は900件以上に増えました。これは、量子技術における知的財産のリーダーシップを固めるものとなります。 Jordan Shapiro、IonQのプレジデント兼量子Networking担当ゼネラルマネージャーは、「IDQの取得は、IonQが量子Networking市場での大きな優位性を拡大し、世界全体の計算と通信の安全性を支える基盤となる」と強調しました。IonQの高パフォーマンスな量子コンピューティングとNetworking技術に、IDQの量子安全通信と検出システムの専門知識を組み合わせることで、幅広いカスタマー Needsを総合的に解決する全面的な量子ソリューションを提供できる体制ができ上がります。 IDQの技術は、シンガポールや韓国での国家プロジェクトや、EU域内の量子Communicationインフラにも活用されています。また、IDQの単一光子検出システムは、スケーラブルな量子コンピュータ開発において重要な役割を果たしています。 Grégoire Ribordy、IDQの共同創業者兼CEOは、「この取得は、量子Networkの未来にとって決定的な瞬間であり、世界中のお客様を支援するために、両社の長年の革新が組み合わされることを歓迎します」と述べています。 IDQの取得は、量子Networking業界でのIonQの最近の勢いをさらに強化しています。2023年初めには、アメリカ国内の量子NetworkingリーダーであるQubitekkを取得していた IonQは、量子インターネットの構築と重要インフラへの支援にさらに力を注いでいます。さらに、米国の応用研究所（ARLIS）との量子Networking契約、米国空軍研究実験所（AFRL）からの2件の契約によるローマニューヨークでの量⼦Networkingシステム設置、チャタヌーガ市（テネシー州）のエネルギー・通信企業EPBとの2200万ドルの契約による全米初の量子コンピューティングとNetworking Hubの設立などを発表しています。 企業概要 IonQ, Inc.は、量子コンピューティングとNetworkingの業界リーダーとして、最大級の商業および研究用途に対する高性能システムを提供しています。目前の主力製品である「IonQ Forte」や「IonQ Forte Enterprise」は、36個のアルゴリズミックキュビットを有し、最新の尖端技術を誇ります。Newsweek、Forbes、Built Inなどが主催する様々なランキングにも名を連ね、革新的技術と急速な成長が認められています。主要クラウドプロバイダーを通じて量子コンピューティングへのアクセスを提供するIonQは、量子技術の実用化と影響力の拡大に尽力しています。詳細はIonQ.comをご覧ください。 関連業界コメント 「量子技術は急速に進化しており、IonQとIDQの統合は、より高度で信頼性の高い量子Networkingとコミュニケーションを実現する重要な一步となるでしょう。」と、量子技術の専門家であるDr. Akira Furusawa（東京大学）は評価しています。 また、この獲得により、量子コンピューティング分野におけるIonQの優位性がさらに強化され、グローバルな市場での存在感を増すことが期待されています。