Back to Headlines

スタンダード・チャータードとアント・インターナショナル、AIで進化する為替・資金管理ソリューションを共同開発

12時間前

スタンダード・チャータード銀行とアント・インターナショナルは、AIを活用した財務・為替(FX)管理ソリューションの共同開発を発表した。この新サービスは、アント・インターナショナルが開発した時系列予測モデル「Falcon Time-Series Transformer(TST)」と、スタンダード・チャータードが構築した集約型流動性エンジン「SCALE」を統合することで実現。両社はマレーシアの金融庁(MAS)が主導する「PathFin.ai」プログラムのパスファインダー機関として、AIによる金融サービスの高度化に取り組んでいる。 この連携により、リアルタイムかつ24時間365日対応のAI予測が可能となり、為替リスクの管理とコスト削減を実現。Falcon TSTモデルは、約20億パラメータを持つTransformerアーキテクチャを採用し、過去の大量データから複雑なパターンを学習。これにより、アント・インターナショナルの為替暴露やキャッシュフローの予測精度が90%以上に達し、FXヘッジコストを最大60%、流動性管理コストを最大50%まで削減。現在、同社のFX取引の60%以上でこのモデルが活用されている。 スタンダード・チャータードのSCALEは、多通貨での取引や国際的なベンダー決済をリアルタイムでサポートするFXソリューション。広範なネットワークを活かし、保証された為替レートで取引を可能にし、為替リスクを低減。両社の統合プラットフォームは、企業のグローバルな資金管理と為替戦略の効率化を支援する。 マドゥ・メンオン氏(スタンダード・チャータード グローバルFX営業責任者)は「AIを活用したリスク管理は、不透明な市場環境下での企業支援に不可欠」と強調。キーリ・リー氏(アント・インターナショナル プラットフォーム技術統括)も「銀行の強固な基盤とテックの革新を融合させることで、企業の国際取引がより効率的になる」と述べ、今後のさらなる連携に期待を寄せている。 両社は、今後もAIやデジタル技術を活用し、グローバルな企業の跨境取引をより安全かつスムーズにすることを目指す。

Related Links