Sequoia支援のCrosby、AI搭載法務サービスで契約審査を革命へ
シークオイア・キャピタルが出資したスタートアップ「Crosby」が新的なAI搭載法律事務所を立ち上げました。Crosbyは単にAIソフトウェアを作っているのではなく、自社開発したAIを用いて契約書確認などの法務サービスを提供することで、スピードと効率性を追求しています。 CEOのライアン・ダニエルズとCTOのジョン・サリアハンが共同設立者です。達ニエルズ自身も弁護士で、コoleyという大手法律事務所で働き、その後10年近くベンチャー企業の取締役として法務職を経験しました。彼の前勤務先では契約書に関する作業が業務の大半を占め、「契約交渉が成長のネックになっていた」とのことです。 2023年1月にCrosbyはソフトローンチされました。以降、彼らはカーソルやクレイ、ユニファイGTMといった急成長中のスタートアップに対して1,000以上の顧客契約書を処理しました。これらの契約書には、MSA(基本サービス契約)、データ処理契約、秘密保持契約などが含まれています。また、契約書審査はAIが行いながら人々が全体を見守る形で、1時間未満という速さで提供されています。Crosbyの目標はそれをさらに短縮し、分単位の審査時間を実現することです。 Crosbyの革新的な点は技術的な進歩だけでなく、チーム構成も挙げられます。サリアハンは、Rampの初期従業員で、ソフトウェアエンジニア採用を主導しました。一方で、ダニエルズは法務経験を活かして弁護士の雇佣に取り組みました。現在社内には約19人の従業員がいます。 シークオイア側は、市場規模と創設者の洞察力を考慮したうえで投資を決めました。「法務業務は$3000億相当の市場を形成しており、自社のポートフォリオにも合同交渉がボトルネックであることが確認されている」と、シークオイアのジョセフィン・チェンは述べています。彼女とCrosbyのチームは、Rampなどの既知のプロジェクトを通じてつながっており、これがシークオイアへの呈示に直結したと話します。チェンによれば、彼女のインハウスの法律家シンディ・リーもダニエルズを認識しており、これにより投資判断の信頼度が高まったと言います。 契約書処理におけるAIの活用は、法務業界の次の大きな突破口となると期待されています。急成長のスタートアップにとって法務手続きの効率화は非常に重要な課題であり、Crosbyの提案はそれを解決する有力な手段と言えるでしょう。