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1PasswordとAWSが提携、AIとクラウド環境の企業向けセキュリティ強化へ

3日前

1PasswordとAWSが提携し、企業向けのAI・クラウド環境のセキュリティ強化 2025年6月16日、カナダのパスワード管理企業である1Passwordが、Amazon Web Services(AWS)との戦略的提携契約(SCA)を発表しました。この契約は、急速に増加するAIとクラウドネイティブ環境向けのセキュリティツール需要に対処するためのものです。1Passwordは消費者向けパスワードマネージャーから企業セキュリティプラットフォームへと転身し、フォーチュン100社のうち3分の1以上を顧客として持つまでに成長しています。 1PasswordのGo-to-Marketパートナーシップ担当責任者モンィカ・ジン氏によると、AWSとの提携は過去18ヶ月で驚異的な成長をもたらしました。AWSを通じて販売された契約の平均規模は従来の取引の4倍近くに達し、勝率は小規模ビジネスから大企業まで50%以上となっています。 エンタープライズの「アクセス・トラスト・ギャップ」 1Passwordの急速な成長は、「アクセス・トラスト・ギャップ」——従業員が個人デバイス、非公式アプリケーション、AIツールを使用してIT部門の監視なしで企業データにアクセスすることで生じるセキュリティリスク——に対処したアプローチによるものだとジン氏は説明します。従来のセキュリティツールは、IT部門が認知し承認したアプリケーションのみを管理しますが、調査によると、実際に使用されているアプリケーションの半数は企業のセキュリティシステムと統合されていないことが多いです。 これは、従業員が任意の場所でさまざまなアプリケーションやデバイスを使用している現代の働き方に起因し、企業データへの脅威を増大させています。例えば、従業員が非公式のファイル共有サービスを通じて機密情報を共有し、受信者が multifactor authentication (MFA) やエンドポイント保護のない個人デバイスでアクセスすると、複数の攻撃ベクターが同時に生まれる可能性があります。 AIのセキュリティリスク 企業がAIエージェントを急速に導入する中、この提携の緊急性は高まっています。AIエージェントは通常、人間ユーザーと同じ標準的なセキュリティ措置を持っていません。代わりに、共有シークレットやハードコーディングされたクリ덴デンシャルを使用するのが一般的で、これが大きな脆弱性となります。 1PasswordのExtended Access Management(EAM)プラットフォームは、AIエージェントに対するセキュリティ管理を人間のアイデンティティと同等に徹底しながら、AIの速度と自動化を維持します。EAMプラットフォームはハードコーディングされたシークレットを排除し、最小権限アクセスを確実に実施し、AIエージェントの活動を可視化します。 新しいAWS Secrets Manager統合 今回の提携の一環として、1PasswordはAWS Secrets Managerとの新しいシークレット同期統合を導入しました。これはAWSの主要セキュリティカンファレンス re:Inforce に合わせて発表されました。この統合は開発チームがクラウドネイティブ環境での機密情報を効率的に管理でき、役割ベースのアクセス制御や開発ワークフローに安全な資格情報処理を直接統合することが可能になります。 「高速に動くエージェンシーにとって、柔軟性はすべてですが、それはセキュリティを犠牲にすることなく」とコンバティブの最高技術責任者イバン・ブラグダン氏は述べています。「1Password EAMにより、個人デバイスや会社が支給したデバイスが機密データにアクセスする際のリアルタイムの信頼性を保証できます。」 1Passwordの競争戦略 AWSとの提携は、1PasswordがMicrosoftやGoogleのような巨大会社の包括的なセキュリティツールに対する競争力を高めます。しかし、ジン氏は直接的な競争ではなくパートナーシップ重視のアプローチを強調し、「我々は最速で customers を守るために自己と闘うことが最大の脅威だ」と述べています。 現在、1Passwordは165,000社以上の企業と数百万の消費者をサポートしており、収益の75%は企業顧客からのもので、25%は消費者からのものとなっています。AWSの支援により、1Passwordは市場における存在感を飛躍的に高め、年間収益を5〜7倍に増加させる見込みです。 AWSのセキュリティポートフォリオ強化 AWSにとって、この提携はハイブリッド環境やAI駆動環境での包括的アクセス管理ソリューションに対する企業需求が高まる中、自身のセキュリティポートフォリオを強化する機会となります。リモートワークが恒久化し、AI自動化が加速するタイミングで両社は提携を結び、これからもより強力なセキュリティソリューションを求める企業の需要に応えていくことでしょう。 業界関係者のコメント AWS ISVパートナーチームによると、1Passwordは2024年末に他の独立ソフトウェアベンダーが到達するのに数年かかるレベルに達しました。また、1Passwordのお客様であるConvertivのCTO、イヴァン・ブラグダン氏は、1PasswordのEAMが企業の信頼性を高め、セキュリティと生産性のバランスを実現すると評価しています。 AWSとの提携は、1Passwordのグローバルな市場拡大と収益増加を加速させる重要なステップとなり、両社ともこれにより大きな利益を得られると思われます。

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