Intelが2026年に発表する次世代ラップトップ向けプロセッサ「パナサー・レイク」が、高性能グラフィックスを搭載し、究極のノートPC実現への第一歩となる
Intelが2025年後半から2026年初頭にかけて投入する新世代PC用プロセッサ「Panther Lake」(Intel Core Ultra Series 3)は、同社の復活をかけて重要な一歩となる。前世代のLunar Lakeが優れたバッテリー性能で注目された一方、Arrow Lakeは性能と消費電力のバランスに課題を抱えていた。Panther Lakeは、これらを統合・改善し、バッテリー持続時間とグラフィックス性能の両立を実現する。特に注目は、GPUをCPUチップから分離し、独自の「die-to-die interconnect」で接続する新アーキテクチャ。これにより、GPUのスケーラビリティが飛躍的に向上し、トップモデルでは12個のXe3 GPUコアと12個のレイトレーシングユニットを搭載。これは前世代Lunar Lakeの8個のXe2コアを大きく上回り、Intelは「Lunar LakeやArrow Lake比で50%以上のGPU性能向上」と主張している。 CPU面では、18Aプロセス(3nm)を採用。8コア(4P+4E)と16コア(8P+8E)の2種類に加え、最上位モデルは16コアCPU+12Xe3 GPUの構成。Pコアは新アーキテクチャ「Cougar Cove」、Eコアは「Darkmont」を採用。Intelは、単スレッド性能で10%向上、マルチスレッド性能で50%向上を宣言。特にマルチタスク処理や動画編集など、負荷の高い作業で顕著な性能向上が期待される。また、Lunar Lakeに比べて消費電力が最大10%低くなるとし、実用的なバッテリー持続時間の改善も見込まれる。 AI処理では、NPU 5を搭載し、最大50TOPSの性能を発揮。前世代よりわずかに向上しつつ、面積とコストを削減。さらに、AIベースのノイズ低減やトーンマッピングによるウェブカメラ品質向上、AV1や10bit動画エンコード/デコード対応など、マルチメディア機能も強化。ゲーム体験では「Intelligent Bias Control v3」により、Eコアにゲーム処理を適切に分散。これによりPコアのリソースをGPUに集中させ、安定したパフォーマンスを実現。また、MicrosoftやValveと連携し、ゲームのシェーダーを事前にクラウドでコンパイルしてダウンロードする仕組みも導入。これにより、起動時のジタリングが軽減される。 メモリサポートはLPDDR5で最大96GB、DDR5で128GB、さらにはモジュール式のLPCAMMも対応。PCIe 4.0/5.0は一部でサポートされ、Thunderbolt 4は全モデル搭載だが、Thunderbolt 5は保証されていない。製造面では、CPUチップ(compute tile)のみが自社の18Aプロセスで製造され、GPUやプラットフォームコントローラーは外部サプライヤー製。これは、将来的にNvidiaのGPUを搭載する可能性も示唆しており、今後の戦略の変化に注目が集まる。 Panther Lakeは、AppleやAMD、Qualcommとの激しい競争の中、Intelが「製造力回復」と「製品力強化」を同時に実現する鍵となる。CES 2026で主要メーカーが搭載モデルを発表する予定で、実際のパフォーマンスと市場反応が注目される。
