リバティ・グローバルとグーグルクラウド、5年戦略提携でAIを欧洲事業に本格展開
リバティ・グローバルとグーグルクラウドは、欧州でのデジタル変革を加速するための5年間の戦略的提携を発表した。今回の提携により、リバティ・グローバルはグーグルのGeminiモデルを活用し、欧州の通信事業全体にAIを本格的に統合する。同社は欧州で約8000万の固定・移動回線を保有しており、この規模を活かしてネットワークの拡張性、セキュリティ、データ主権、コスト効率の向上を図る。また、リバティ・グローバルのデータセンター内にグーグルクラウドサービスを導入する可能性も検討される。 提携の柱は3つ。第一に「AIによる顧客価値の向上」。Virgin Media O2(英国)、Telenet(ベルギー)、VodafoneZiggo(オランダ)、Virgin Media(アイルランド)、Sunrise(スイス)といった主要ブランドを通じて、GeminiモデルをHorizon TVプラットフォームに統合。コンテンツの検索や推薦をより自然な会話形式で実現し、カスタマーサポートの対応速度と初回解決率も向上させる。さらに、ピクセル端末、スマートホーム機器、Google Home Premium、Chromebook、YouTube Premiumなど、グーグル製品の販売も検討される。 第二に「クラウド最適化」。AIを活用した自律ネットワーク運用の開発を進める。パフォーマンス問題を予測し、自動で修正を実行することで、人的介入を削減し、サービスの信頼性を高める。また、ネットワーク容量の最適化や、Atlas Edgeの共同事業を通じてグーグルクラウドに余剰データセンター容量を提供する可能性も模索される。 第三に「新たな成長機会」。中小企業(SME)市場向けに、グーグル製品や自社のクラウド・セキュリティ・AIサービスを統合した販売戦略を展開。また、通信データの価値を活かしたデータ monetization も検討。スポーツやエンタメ分野では、Formula Eとのパートナーシップを強化。2024年にはグーグルが「公式AIパートナー」として正式に認定された。 リバティ・グローバルCEOのマイク・フリーズ氏は「AIとクラウドの力で、顧客体験を革新し、新たな収益源を創出する」と強調。グーグルクラウドEMEA地区責任者タラ・ブレイディ氏も「複雑な課題を技術でシンプルにし、顧客とパートナーに価値を届ける」と述べた。 この提携は、リバティ・グローバルの欧州通信事業のAI化を推進する重要な一歩であり、グーグルクラウドとの関係をさらに深化させるものである。
