テスラ株主がマスク氏のAI企業xAIへの投資を決める投票へ
テスラの株主が、エロン・マスク氏が率いる人工知能(AI)企業「xAI」への投資を承認するかどうかを決める投票に臨む。この議案は、テスラがAI、ロボット、エネルギー分野での戦略を強化するための手段として提案された。株主提案は、フロリダ在住の2,000ドルの株式保有者であるステファン・ホーク氏によって提出された。彼の主張は、テスラがxAIのAI「Grok」を車載システムに統合している実績を根拠に、xAIとの戦略的連携が先進AI技術の獲得、製品革新、株主価値向上につながるとしている。 テスラの取締役会は通常、株主提案に対して反対を示すが、今回の件については中立の立場を取っている。もし投資が実現すれば、テスラはマスク氏の企業グループでxAIへの第二の出資者となる。既にスペースXは、50億ドルの資金調達の一環として20億ドルをxAIに投資すると表明している。一部アナリストは、外部からの資金調達が困難な状況にある可能性を示唆している。また、マスク氏は今年、元ツイッター(X)をxAIと統合した。 一方で、テスラの株主の一部は、xAIがテスラの競合であると指摘。マスク氏がテスラを「AI企業」と位置づけていることから、AI分野での二重投資は利益相反であると主張した。過去には、マスク氏が競合AI企業を設立したとして株主訴訟が提起されたが、裁判所はこれを却下している。 今回の提案は、テスラのEV販売の鈍化やロボタクシーの進捗不調といった課題に直面する中で出された。同社は、完全自動運転(FSD)や人型ロボット「オプティマス」の開発に注力する姿勢を強調している。マスク氏は、テスラのAI戦略を推進するためには、他のAI企業への関与から解放されることが必要だと主張。この提案と並行して、マスク氏の10年間の報酬計画(最大1兆ドル)も株主投票の対象となっている。この計画は、テスラの時価総額を現在の約1兆ドルから8兆ドル以上に引き上げることを条件としている。 ジェーン・マウンスター氏(Deepwater Asset Managementマネジングパートナー)は、テスラが8兆ドルの時価総額に到達するには、人型ロボットの普及やxAIの革新が不可欠だと指摘。「xAIとの連携による市場の期待感が、テスラの評価を押し上げる。また、計算資源の共有や潜在的なリターンも、テスラのAI戦略に貢献する」と述べた。 株主投票は2024年11月6日午後3時(中部時間)にテスラのギガファクトリー・テキサスで行われ、ライブ配信も予定されている。
