税システムズ、AI搭載税務制御センター「Loctax」を買収で欧州SaaS税務市場の強化を加速
税務SaaS企業のTax Systemsは、グローバルな税務チーム向けに協働型税務・コンプライアンス・リスク管理ソリューションを提供する欧州企業Loctaxを買収した。この提携により、Tax Systemsは欧州・中東・アフリカ(EMEA)市場におけるSaaS税務コンプライアンスプラットフォームのトップブランドとしての地位をさらに強化し、グローバル展開を加速する。 Loctaxは、AIエージェントを活用した世界初の「AI税務コントロールセンター」を提供。複数の管轄区域や税種にわたる税務プロセスを一元管理し、提出期限の監視、ワークフローの自動化、データの集中化、リスク管理を実現。AIは文書の分類・データ抽出(複数言語対応)、メールの処理、タスク生成まで自動で対応し、人的ミスを低減。既に実際の業務でAIエージェントを活用した事例を多数有している。 Tax SystemsのCEO、ブルース・マーティン氏は「Loctaxは真の税務コントロールセンターを創出した。この技術を既存製品と統合することで、税務チームに包括的で強力なプラットフォームを提供できる」と強調。同社の「1つのプラットフォーム、完全なコントロール」のビジョンを実現する上で、重要な一歩と位置づけている。 LoctaxのCEO、ステヴィ・フロニンクス氏も「Tax Systemsとの統合により、Pillar Twoや税務準備プロセスなど、複雑な課題に対してもエンドツーエンドの可視性と制御が可能になる」と語り、今後の税務関数の進化を共に推進する意向を示した。 買収後もLoctaxはブランド名を維持し、「Tax Systems傘下の企業」として運用される。営業・製品チームはTax Systemsに報告体制を移し、顧客への継続的なサポートを確保。同時に、両社の技術統合に専任リソースを割り当て、統合されたプラットフォームの機能強化を進める。 Tax Systemsは、プロヴィデンス・エクイティ・パートナーズの支援を受け、1991年に設立。英国・アイルランド・欧州・UAEをはじめとする市場でリーダー的存在。FTSE100上位企業の42%、英国・アイルランドの上位会計事務所の80%以上が採用。年間20万件以上の税務申告を処理している。 Loctaxは2020年にベルギーで設立され、Index Ventures、Seedcamp、NAP.vcなどの欧州主要VCから支援を受け、スタートアップから大手企業まで幅広い顧客を抱える。 今回の買収は、AIを活用した税務管理の未来を定義する重要な一歩であり、企業の税務機能が戦略的役割を果たすための基盤を強化する。
