2026年株式市場はAIと利益成長で上昇続く?専家が予想するシナリオとリスク
2026年の米国株式市場の見通しについて、ウォール街の専門家たちが楽観的な見方を示している。2025年は、トランプ政権の関税引き上げやAI企業への過熱感といった懸念を背景に、S&P500は12月17日時点で約15%上昇。2024年の23%上昇に比べてはやや鈍化したが、過去10年の平均年率13%を上回る成果となった。ナスダック総合指数は18%超、ダウ工業平均は13%超の上昇を記録した。 専門家たちの多くは、2026年も株式市場が堅調に推移すると予想している。ジェンニー・モンゴメリー・スコットのマーケット・ルスチーニ氏は、「AIブームの持続性が鍵」としつつ、市場の過熱感が高まればリスクが生じると指摘。UBSのデイビッド・レフコウィッツ氏は、S&P500が2026年末までに7,700ポイントに達する見通しを示し、前年比で約15%の上昇を予想。J.P.モルガンも13~15%の上昇を予測。主な要因は、企業収益の堅調な成長と、AI関連の巨額投資の拡大だ。 2026年には、AI関連の資本支出が5200億ドルに迫るとの見通し。グーグル、アマゾン、メタ、マイクロソフト、オラクルら大手がデータセンター整備に巨額を投じる。これに伴い、インダストリアル(産業)セクターも恩恵を受けるとみられ、IT以外の11セクターすべてが上昇する「広範な上昇」が実現する可能性も指摘されている。 金融サービス株も好調が見込まれ、規制緩和とM&Aの活発化が背景にある。また、FRBの金融政策が緩和に向かう可能性も市場の期待材料。トランプ大統領がポール・ウォルシュの後任を指名する見通しもあり、1月に1回の利下げが予想されるが、その後は一時休止の可能性も。J.P.モルガンは、さらなる利下げでS&P500が8,000ポイントを超える可能性を示唆。 一方、AIブームの持続性に懸念も。Vanguardは「投資の勢いは続くが、リスクは高まっている」と警鐘。11月にグーグルのAI「Gemini 3」発表でアルファベット株が14%上昇する一方、ナスダック全体は下落するなど、AI関連銘柄の分断が顕著。専門家は「バブルの崩壊より、市場の見方がより洗練される」状況が2026年を特徴づけるとみる。全体として、上昇は見込まれるが、一時的な調整やボラティリティの再発は避けられない。
