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マスク、OpenAIとマイクロソフトに対し最大1340億ドルの法的請求を発表

イーロン・マスク氏が、人工知能(AI)企業OpenAIの主要幹部を相手取り、約790億~1340億ドル(約12兆~20兆円)の損害賠償を求める訴訟を提起した。この訴訟は、2024年4月にカリフォルニア州オークランドで開かれる陪審裁判を前に、法廷文書として公表された。マスク氏は、OpenAIが2015年の設立時から「非営利で、AIの安全な発展を目的とする」という当初のミッションから逸脱し、実質的に利益を追求する企業に転換したことで、自身の出資と信頼を裏切られたと主張している。 訴訟の根拠として、マスク氏の弁護士が提出した文書には、財務経済学者であるC・ポール・ワザン氏の専門的評価が含まれている。ワザン氏は、マスク氏が当初の非営利組織としてのOpenAIに3800万ドルを寄付したことを踏まえ、現在のOpenAIの評価額5000億ドルを基に、マスク氏が得るべき「不正な利益」は655億~1094億ドルと算出している。さらに、同氏はマイクロソフトがOpenAIと提携することで得た「不正な利益」も133億~251億ドルと評価し、同社も賠償対象に含めている。 マスク氏は自身のSNS「X」で「裁判の開始を楽しみにしている。発見と証言は皆さんの想像をはるかに超えるだろう」と投稿し、訴訟の内容に自信を示している。訴訟の対象は、OpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏と社長のグレッグ・ブロクマン氏ら幹部たち。マスク氏は、彼らが設立当初の非営利理念を裏切ったと批判している。 一方、OpenAIは公式ブログ「The truth Elon left out」を発表し、反論を展開。マスク氏が設立当初から「完全な支配権」を求めていたと指摘。特に、後継者計画に関する会話で、マスク氏が自分の子供たちに人工一般知能(AGI)の管理を任せたいと発言したことが記録されており、その発言が「組織の安全を脅かす」として驚きをもって受け止められたと説明している。この点を踏まえ、OpenAIはマスク氏が組織の方向性を独占しようとしたと反論し、自身の行動が非営利理念の実現を妨げていたと主張している。 この訴訟は、AI企業の設立理念と実際のビジネスモデルの乖離、そして出資者と経営陣の信頼関係の崩壊という、AI産業の発展に深く関係する課題を浮き彫りにしている。マスク氏の訴訟が、今後のAI企業のガバナンスや出資契約のあり方を再考させる可能性がある。

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