放射能核が3億ドル調達、半トラック搭載型1MW小型原子炉開発へ
核エネルギー分野の新興企業、Radiant Nuclearが3億ドル(約470億円)の資金調達を実現した。これは、わずか1日前にLast Energyが1億ドルを調達したばかりの直後であり、3週間前にはX-energyが7億ドル、8月にはAalo Atomicsが1億ドルを調達するなど、核技術スタートアップへの投資が相次いでいる。こうした資金流入は、AIの発展に伴うデータセンターの電力需要増加と密接に関連しており、テック企業が安定した電源確保のために核分裂技術に注目していることが背景にある。 Radiant Nuclearは、1メガワットの出力を持つ小型モジュール型原子炉(マイクロリアクター)を開発中。この装置は半トラックに搭載可能で、ヘリウム冷却と、耐高温性に優れたTRISO燃料(炭素・セラミック被覆のウラン粒子)を採用。燃料交換は5か月ごとで、20年間の運用後に回収される仕組み。主なターゲットは、商用施設や軍事基地のディーゼル発電機置き換えであり、売却または電力購入契約(PPA)で提供される。 同社は、データセンター開発大手Equinixと8月に20基の供給契約を締結。また、アイダホ国立研究所に実証用リアクターを建設中で、2026年夏の試験開始を目指している。これは、トランプ政権が掲げた「2026年7月4日までに3基の初号機で臨界に到達する」という目標に沿った計画の一部。Radiantはこのプログラムに選ばれた11社の1つで、政府の承認プロセスを加速する支援を受ける。 今回の資金調達はDraper AssociatesとBoost VCが主導し、Ark Venture Fund、Chevron Technology Ventures、Founders Fundなども参加。企業価値は18億ドル以上と評価された。既存投資家にはAndreessen Horowitz、DCVC、Union Square Venturesらが含まれる。 一方で、核スタートアップの急成長に「バブル」の懸念も指摘される。初号機の稼働は可能でも、量産化によるコスト競争力の実現が課題。技術の実用化とスケーラビリティの両立が、今後の勝敗を分ける。Radiantがその道を歩めるかは、2026年の実証試験の結果にかかっている。
