OpenAIとMicrosoft、新協定でIPO向け構造改革へ
マイクロソフトとOpenAIが新たな提携協定を締結し、OpenAIの上場(IPO)に向けての道筋が一歩前進した。同社は2019年以降、マイクロソフトから130億ドルの投資を受け、ChatGPTやAPIによる収益の一部を共有してきた。しかし、近年の関係の複雑化がIPOの障壁とされてきた。今回の合意により、両社の関係が再構築された。 マイクロソフトは、OpenAIを競合企業として位置づけ、同社が他のクラウドプロバイダーにも計算リソースを活用できるようにした。一方で、マイクロソフト自身もAIモデル開発に本格的に投資を強化。CEOのサティア・ナデラ氏とAI担当のムスタファ・スレーマン氏は、社内での「先端的な大規模モデルの自社開発能力」を確保すると同時に、必要に応じて外部モデルを活用する「現実的で柔軟な戦略」を掲げた。 OpenAI側は、非営利親会社が営利事業の運営権を保持し、その株式価値が1000億ドル以上に達すると明言。この構造は、同社の「安全なAI開発」を重視する理念を維持するための柱とされる。 一方で、複数の慈善団体や非営利団体が同社の再編計画に懸念を示し、カリフォルニア州とデラウェア州の検察総長が調査を開始。OpenAIは「カリフォルニア州およびデラウェア州の検察総長と協力しながら、アプローチを強化しており、安全で有益なAIの実現に向け、迅速かつ誠実な行動を取る」と表明。 今回の合意は、技術的協力の再定義にとどまらず、IPOに向けての信頼性と透明性の構築に向けた重要な一歩と評価されている。
