元OpenAI・xAIエンジニアがBurnoutでベトナムへ帰国、AI研究者の過労問題が再浮上
元OpenAIおよびxAIのエンジニアであるヒエウ・ファム氏が、過酷な働きぶりによる燃え尽き症候群(バーンアウト)を理由に退職し、故郷のベトナムへ帰国すると発表した。X(旧Twitter)に投稿した文章で、彼は「かつては信じられなかったが、私は burnout している」と述べ、前線AI研究機関での経験を「人生で一度きりの体験」と評した。同氏は、世界で最も強力なAIシステムの構築に携わったと語り、その成果に誇りを抱いていると明かした。 しかし、その成果の裏には深刻な精神的負担があったと告白。彼は「これまで冷笑していたメンタルヘルスの悪化は、現実で、ひどく、恐ろしく、危険だ」と語り、自身の心身の状態が「回復を求める必要がある」と訴えた。2024年8月にxAIに参画、翌年8月にOpenAIに移籍。Xでの発表時点で、OpenAI在籍は約7か月だった。 帰国後は家族とともにベトナムで「新たな挑戦」を試みるとともに、「自分の状態の回復を求める」と述べ、回復への希望を示した。 ファム氏の退職は、AI前線企業における人材流出の波の一端である。先月、アントロピックの安全研究チームを率いていたミラナンク・シャーマ氏も退職を表明。彼は「技術の力が成長するにつれ、人類の知恵も同等に発展しなければ、深刻な結果に直面する」と警鐘を鳴らした。また、ビジネスインサイダーのジャコブ・シルバーマン氏が報じたように、トップ研究者たちが技術の倫理的側面に懸念を抱きつつも、その開発に貢献してきた現実に葛藤している事例が相次いでいる。 さらに、アントロピックからOpenAIに移籍したドリーン・スキャンダリーノ氏も、AIの進化は大きな利益をもたらす一方で「極めて深刻で、回復不能な被害のリスクも伴う」と指摘。一部の研究者らは、OpenAIやアントロピックの働きぶりが中国で知られる「996」(9時から21時、週6日勤務)に似ていると批判している。 アレン研究所の上級研究科学者、ネイサン・ラムバート氏は、最近公開された「レックス・フリードマン・ポッドキャスト」で、こうした長時間労働が「自発的に選ばれる文化」であると語った。彼は「多くのエンジニアが、自分たちが本当にやりたい仕事だからこそ、長時間働く」と説明した。こうした背景から、AI研究の持続可能性と人材の健康維持が、業界全体の課題として浮上している。
