AIが主役のスーパーボウル広告、SvedkaからAnthropicまでテクノロジーの潮流を牽引
2026年のスーパーボウル広告は、AIの活用が一層進み、技術そのものが主役となった。Svedkaボトルは、AIで主に制作された「Shake Your Bots Off」と題する30秒広告を初披露。ロボットキャラクター「Fembot」とその仲間「Brobot」が人間のパーティーで踊る様子をAIで生成。Sazerac社によると、フェンボットの表情や動きの再現には4か月を要し、シルバーサイド社と協力。ただしストーリー構成などは人間が担当した。この大胆な試みは話題を呼び、AIがクリエイティブ職を代替する可能性への議論を再燃させた。 Anthropicは、自社のチャットボット「Claude」を売り込む一方で、OpenAIがChatGPTに広告を導入する計画を皮肉った。「広告はAIに来る。でもClaudeには来ない」というタグラインで、競合への批判を含んだ戦略的広告。これに対し、Sam Altman氏がSNSで「明らかに虚偽」と反論し、オンラインでのAI企業間の対立が浮き彫りになった。 Metaは、スポーツや冒険シーンで使えるAIグラス「Oakley-branded AI glasses」を紹介。スカイダイビングやマウンテンバイクなど極限状況でも映像をリアルタイムで記録可能。IShowSpeedやスパイク・リーらが出演し、Instagramへの手軽な投稿やスローモーション撮影などを実演。前年にも同様のウェアラブルAIを紹介しており、消費者への浸透を狙っている。 Amazonは、クリス・ヘムズワース主演で「AIが自分を狙っている」というユーモラスなストーリー。Alexa+がガレージドアを頭に閉めたり、プールカバーを泳いでいるときに閉じるなど、AIの過剰な反応を風刺。一方で、新機能を強調し、Alexa+は実際には全米ユーザーに正式リリースされた。 他にも、RingはAIとコミュニティネットワークを活用した「Search Party」機能で、迷子のペットを素早く見つける仕組みを紹介。GoogleはAI画像生成モデル「Nano Banana Pro」を紹介し、母子が部屋の写真から理想の家を設計する様子を描いた。Rampは「The Office」のケビン役・ブライアン・バウムガルトナーを起用し、AIで自分を「倍増」させる場面で、業務効率化をアピール。Wixは「Wix Harmony」を発表し、会話のようにウェブサイトを作成可能に。対照的にSquarespaceはエマ・ストーン主演で映画的アプローチを採用。Hims & Hersは医療格差をテーマに、ベゾスやジョンソンの高額な健康投資をユーモアで切り取り、AIによる個別化治療「MedMatch」を紹介。Ripplingはコメディアン・ティム・ロビンソンを起用し、AIでエイリアンの入社手続きを処理する風刺広告を展開した。 このように、2026年のスーパーボウル広告は、AIを製品の一部としてだけでなく、ブランド戦略の核に据える動きが顕著。技術の進化と社会的影響を同時に問う、注目すべき一戦となった。
