マイクロソフト、AI超能力チーム新設でAGI開発を本格展開へ
マイクロソフトAIのCEOであるマスターファ・スリーマン氏は、同社が人工一般知能(AGI)の開発に本格的に乗り出すと表明した。同氏は、AIの未来を「人間の利益に一致する」形で進める必要があると強調し、自社の新設チーム「マイクロソフトAIスーパーアイテニス」の設立を発表。このチームは、自社のデータと計算資源で先端的なAIモデルを内製化し、AGIの実現に向けた基盤技術の開発を主眼とする。これは、過去にOpenAIとの提携で2030年まで自社でのAGI開発が制限されていたことから、大きな転換点である。 スリーマン氏は、同社が「AIに依存する製品」を全社的に展開し、顧客の業務プロセスを根本から知能化する使命を担っていると語る。また、NVIDIAとの協力や自社開発のAI専用チップ、Azureの最適化されたAIインフラへの大規模投資を進め、性能と自立性の両立を図っている。AIモデルの選定についても、OpenAIやAnthropic、オープンソースモデル、自社のMAIモデルを含め、目的に応じて柔軟に活用する方針を示した。 同社は、MetaやGoogle、xAI、Anthropicなど、他社もAGI開発に参入する中で「責任ある技術者」としての役割を自任。AIが人間の意図から逸脱するリスクを懸念し、人間中心の設計(人間主義的意図)を最優先に据える。また、前DeepMind法務責任者でGoogleの法務部長を務めたトレバー・コールハーン氏を、責任あるAIの副社長に迎え、安全対策の強化を図っている。 スリーマン氏は、AIの開発は「無意味な技術的挑戦」ではなく、医療、エネルギー、交通、生活コストの低減といった社会的課題の解決に貢献するものと位置づけ、2030年までに「数億人の生活を変える」成果を追求する。同社は自社のデータ、広範なユーザー基盤、UIの強みを活かし、AIの「魔法」が現実のものになる日は近いと見ている。
