OpenAIがChatGPTをユニバーサルなアプリフロントエンドへ進化させ、自社のアプリストアをローンチ。AppleやGoogleに挑む動きが注目される。
OpenAIは、ChatGPTに外部アプリとの統合機能を本格的に導入し、AIチャットボットが単なる情報提供者から実用的なツールの制御センターへと進化させている。この新機能により、ユーザーはChatGPT内でSpotifyやZillow、Canva、Expediaなど複数のサービスを直接操作できる。たとえば、「Spotifyでアーティストの最新アルバムを検索」や「Zillowで庭が広い家を検索」、「Canvaでセール用のInstagram投稿を作成」といった自然言語の指示で、対象アプリの機能を呼び出すことが可能になる。結果はChatGPT内に表示され、必要に応じて対応アプリに移行して詳細な操作が行える。 初期の統合パートナーにはSpotify、Canva、Zillow、Expedia、Booking.com、Coursera、Figmaなどが含まれる。Spotifyでは、プレミアムユーザーが完全にカスタマイズされたプレイリストを生成可能。Canvaとの連携では、AIがデザインの下書きを生成し、テキストやテーマの調整を自然言語で指示できる。Zillowとの統合では、希望の価格帯や物件の特徴に応じた不動産リストを提示。Expedia連携では、宿泊先やフライトの検索、価格変動のリアルタイム情報も提供。これらの機能は、ユーザーがチャットの途中で複数のアプリを切り替えずに、一連の作業を完結できる点で大きな利便性をもたらす。 OpenAIはこの統合機能を「AIアプリストア」と位置づけ、開発者向けにSDK(ソフトウェア開発キット)を提供。今後、より多くの開発者が自社サービスのアプリをChatGPTに登録できるようになり、同社は「デザインと機能性に優れたアプリ」を優先的に紹介するディレクトリを構築する予定。対象はUber、DoorDash、Instacart、OpenTable、Target、Peloton、Tripadvisor、AllTrails、Khan Academyなども含まれており、2024年内に順次展開される。ただし、欧州連合(EU)ユーザーには現在利用不可。 同社のサム・アルトマンCEOは、ChatGPTの週間利用者数が8億人に達し、この新機能が「対話型で適応的かつパーソナライズされた新世代アプリ」の普及を加速すると強調。また、ユーザーがChatGPT内で直接購入できる「コマース機能」も導入予定で、開発者による収益化の道が開かれる。この動きは、AppleやGoogleが主導する従来のアプリストアモデルに挑戦するものであり、AIがユーザーインターフェースの中心に位置する新たなプラットフォームの誕生を示唆している。
