太陽熱利用でAIデータセンターの電力損失を8%回収へ
AIデータセンターのエネルギー損失を補う新たな可能性として、「太陽熱利用」の活用が注目されている。米国エネルギー省の研究によると、太陽熱温水器を導入することで、AI用コンピュータファームが消費する電力の約8%を回収できると示された。データセンターは冷却に膨大な電力を要するが、その過程で発生する廃熱は通常、無駄に捨てられている。この廃熱を活用し、太陽光で温めた水を冷却システムに再利用することで、エネルギー効率が大幅に向上する。 研究チームは、太陽熱集熱器と熱交換器を組み合わせたシステムを設計。夏場のピーク時に冷却負荷が最も高くなるデータセンターに最適な構成として、太陽熱を活用した冷却補助を提案している。実験では、太陽熱が冷却に使われる時間帯に応じて、電力消費が最大で8%削減された。これは、1基の大型データセンターで年間約1,000万kWhの電力を節約できる計算となり、環境負荷の低減と運用コストの削減に寄与する。 この技術は、再生可能エネルギーとデータセンターのエネルギー循環を結びつける画期的なアプローチであり、特に太陽光が豊富な地域での導入が期待される。現在、グーグルやマイクロソフトなどの大手テック企業が、カーボンニュートラル目標を達成するため、エネルギー効率の改善に積極的に取り組んでいる。太陽熱利用は、その一環として、AIインフラの持続可能性を高める鍵となる可能性を秘めている。
