OpenAI、ChatGPTの広告風アプリ推奨を一時停止へ
OpenAIは、ユーザーから「広告のように見える」との批判が相次いだことを受け、ChatGPT内のアプリプロモーションメッセージの表示を一時的に停止した。同社の首席研究責任者であるマーク・チェン氏はX(旧Twitter)に投稿し、「広告のように感じられるコンテンツは慎重に対応すべき」とし、「この種の提案機能はすでに無効化された」と明らかにした。さらに、「ユーザーが不快に感じる場合は、より細かい制御機能を導入する予定」と述べ、体験の改善に向けた取り組みを進めると強調した。 問題となったのは、ユーザーがChatGPTと会話中に、PelotonやTargetといった企業のアプリを推奨するメッセージが表示されたこと。これらのメッセージは、AIに関する話題やBitLockerの対話後に「フィットネスクラスを検索」や「ホーム&グルメ用品を買い物」といった呼びかけを伴い、ユーザーの会話内容と無関係なケースもあった。これらはChatGPT内に統合されたパートナーアプリへのリンクであり、ユーザーがアプリを直接利用できる仕組みだった。 OpenAIは当初、これらのメッセージを「広告ではない」と説明。データエンジニアのダニエル・マコーリー氏は、「金銭的な利益が伴わないため広告とは言えない」としながらも、「関連性が低い点がユーザーにとって混乱を招く」と認めている。同社の意図は、パートナー企業のアプリをユーザーが自然に発見できるようにし、ChatGPTの利用継続を促すことにあった。 しかし、8億人超の利用者のうち5%しか有料ユーザーがいない現状を考えると、収益拡大の圧力が高まる中で、広告的表現の導入は懸念を招いた。OpenAIは2029年までに1150億ドルの資金を消費する見通しであり、1兆ドル以上を超知能AIの開発に投じる計画を掲げている。その中で、広告の導入は「慎重かつ品位を保つべき」という姿勢を取っている。 ChatGPTのヘッドであるニック・ターリー氏は、広告の実施は「現時点では実施中ではない」と否定。一方で、同社はInstagramのような広告の統合を「否定していない」とも述べており、将来的な可能性は否定していない。現在、AI競争激化を背景に、GoogleやAnthropicとの差を埋めるため、広告やショッピング機能の導入は一時延期されている。
