甲骨文、Metaと200億ドル規模のAIクラウド協定を交渉中
甲骨文(Oracle)がMetaと、価値約200億ドルの多年度クラウド計算契約の交渉を進めていることが明らかになった。この契約により、甲骨文はMetaの人工知能(AI)モデルの学習と展開を支える大規模な計算リソースを提供する。この動きは、AI開発の加速に伴い、テック大手が計算インフラを確保する競争が激化している現状を象徴している。特にMetaは、Llamaシリーズの大規模言語モデルの強化を図る中で、クラウドサプライヤーの多様化を進めており、甲骨文との提携はその戦略の一環と見られている。 甲骨文の戦略的転換も注目される。かつてデータベースソフトウェアのリーダーとして知られていた同社は、近年、AI向けクラウドインフラの主要プレイヤーへと進化。最新四半期では、クラウドインフラ事業(OCI)の収益が前年比55%増となり、さらにOpenAIとの3000億ドル規模の契約を締結するなど、AI分野での実力を証明している。 この報道を受けて、甲骨文の株価は1日で4%上昇。2025年までの株価上昇率は80%以上に達し、業績見通しを示す「残余契約価値(RPO)」も前年同四半期比359%増の4550億ドルに達した。現在の交渉は最終合意に至っておらず、契約総額は変更の可能性がある。甲骨文とMetaは公式コメントを控えている。 業界関係者からは、契約が成立すれば、甲骨文はAIインフラの主要供給企業としての地位をさらに強化するとの見方が広がっている。一方、Metaにとっても、グローバルAI競争で競争優位を確保するための重要な戦略的インフラの確保となる。甲骨文は今後、資本支出を65%増の350億ドル規模に拡大し、新データセンターの建設を加速する予定。この動きは、AI時代におけるインフラ競争の激化を示す重要な一歩と評価されている。
