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AIとバイオエンジニアリング融合、耐性が強いがんに二重攻撃する次世代抗体薬物複合体(ADC)開発へ

スイスのバイオファーマ企業、デビオファーマ(Debiopharm)は、韓国のAI創薬企業ネットターゲッツ(NetTargets)と戦略的共同研究契約を締結し、耐性を持つがんに対して二重攻撃を可能にする次世代抗体薬物複合体(ADC)の開発を推進すると発表した。この提携は、AIによる創薬と精密なバイオエンジニアリングの融合により、がん治療の新たなパラダイムを構築することを目指している。 ネットターゲッツの特許技術であるAI駆動型発見エンジンは、多様なオミクスデータと深層学習モデルを統合し、従来のスクリーニングでは見つけにくい「相乗効果」を持つ薬剤ペアを探索。このAIが特定した二つの有効成分は、デビオファーマの独自技術「MLINK Duo」を用いて、1つの抗体に同時に搭載される。MLINK Duoは、カテプシンBで分解されるペプチドベースの結合子で、最大DAR8+8の高薬物比を実現。これにより、がん細胞内に二つの薬剤を同時にかつ正確に届け、相乗効果を最大化しながら全身への毒性を抑えることが可能となる。 デビオファーマの科学責任者フローリー・レヴィ氏は、「単一攻撃では克服できない治療抵抗性に対処するため、複数の攻撃軸を持つ戦略が必要だ」と強調。AIが見出した相乗的メカニズムをADCに組み込むことで、がんの適応や耐性獲得を抑制できる新しい治療法の創出を目指す。 デビオファーマは、標的選定、独自リンク技術、スマートな薬剤選定を統合した「トリフェクタ」アプローチでADC開発を進め、急性骨髄性白血病(AML)や固形がんを標的とする複数の臨床段階候補薬を保有。ネットターゲッツのCEO、ソン・ジェフン氏は、「AIはがんの複雑な生物学的ネットワークを理解し、従来では見過ごされがちな弱点を明らかにできる」と語り、この提携がデジタル発見を実際の治療に変える可能性を示している。 この共同研究は、AIとバイオエンジニアリングの融合により、耐性がんに対するより効果的かつ安全な治療法の創出を目指す重要な一歩となる。

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